「偏差値とゴマすりのうまさは比例します」。厚生労働省の元キャリア官僚として、東大法学部出身の秀才に囲まれてきた兵庫県立大学大学院応用情報科学研究科教授・中野雅至氏はこう断言する。大物政治家たちを籠絡するエリートたちの技を開陳しよう。

さまざまなスキルと同様に、ゴマすりのテクニックも練習しだいで伸びます。私が効果的だと思った方法を2つ紹介します。

ひとつは、10人連続で他人をほめる練習。相手をほめるには、当人の気持ちを理解するという基礎的なコミュニケーション能力が求められるほか、その人の個性や長所などを見極める観察力と洞察力、そして表現力が不可欠です。実際にやってみるとわかりますが、10人それぞれの利点をピックアップして表現するのは、20人連続でけなすことよりもはるかに難しいことがわかります。

(構成=小檜山 想)
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