愛子さまと悠仁さまの「お言葉」の違い
もちろん、この2人の違いは、年齢の差でもある。
悠仁親王は、現役の大学2年生で19歳の夏だった。皇族がこの年齢で「お言葉」を発するのは異例のことである。
それに対して、愛子内親王はすでに社会人で、24歳である。悠仁親王とは5歳違う。しかも、愛子内親王が学術会議で挨拶をする経験は、昨年の5月に開催された「第23回世界災害救急医学会」の開会式でもしている。公務の式典で「お言葉」を述べるのは2度目であり、それが余裕を持った話し方に結びついていることはあるだろう。
しかし、年齢だけが違いを生んでいるわけではない。
悠仁親王はまだ学生ということもあり、学校の授業がある間は公務に就き、国民の前に姿を現すことが難しい。公務に就くとすれば、大学が休みの期間に限られる。宮内庁としては、なるべくそうした機会を逃したくないと考え、今回のジャンボリーへの参加となったのだろう。ジャンボリーの参加者が悠仁親王と同世代というのも、自然な交流に結びつく。
しかし、悠仁親王と比較して、愛子内親王の「落ち着き」が強く印象づけられたのも確かである。それに、ジャンボリーと学術大会では、聴衆の年齢や経験に大きな開きがある。愛子内親王は、世界から集まった学識経験者の前でも臆することなく、半導体の研究や大会の意義を語ることができたのである。
「自分の言葉で自分の思いを伝えたい」愛子さま
それが年齢の違いだけではないのは、愛子内親王が成年を迎えての記者会見を思い起こしてみればいい。2022年3月17日のことであり、その3カ月ほど前に内親王は二十歳を迎えた。
そのときには、かなり緊張した表情も見られ、言い直しをする場面もあったが、しっかりとそこに集まった記者たちの顔を見て話をしていた。自分の気持ちを、なんとしても相手に伝えたい。そうした意欲にあふれた会見だった。
年齢だけの違いでないとしたら、何が悠仁親王と愛子内親王の差を生んでいるのだろうか。その鍵は、二人の成年を迎えての会見で語られた内容にある。
愛子内親王は、今回の記者会見に「どういう準備をして臨んだのか」という記者からの質問に対して、次のように答えていた。
「事前に頂いた御質問に対して、なるべく具体的に自分の言葉で自分の思いを皆さんに知っていただけるように伝えたいと思って準備してまいりました」
さらに、天皇から受けた緊張を和らげるためのアドバイスについては、「父から聞きましたのは、聞いてくださっている皆さんの顔、お一人お一人の顔を見ながら、目を合わせつつ、自分の伝えようという気持ちを持って話していくというのがコツだというふうに」教えられたと答えていた。
こうした天皇からの教えがあり、愛子内親王はそれを忠実に実行しているわけだ。しかも、会見に臨むときのコツを、具体例は挙げなかったが、ほかにもいろいろと教えられていることをほのめかしていた。私たちも知りたいところである。そこに、落ち着きの秘密を解く鍵がありそうだからだ。
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