退職日と入社日の間に空白があるなら注意
会社を退職すると、退職日の翌日から現在の健康保険証は使えなくなります。つまり、自分で新たに健康保険に加入しなければならなくなるのです。選択肢は次の4つです。
(1)再就職先の健康保険に加入する、(2)家族の扶養に入る、(3)任意継続被保険者になる、(4)国民健康保険に加入する。
いったいどれを選べばいいのでしょうか。これからお話しすることを理解していただければ、迷いなく選べるようになります。まず、再就職先が決まっているならその会社の保険に加入することになります。
次に、働かない場合は家族の扶養に入れるかを確認します。扶養に入れない場合は、勤めていた会社の保険を任意継続するか、新たに国民健康保険に加入するという選択肢があります。それぞれの選択肢のメリット・デメリットについて見ていきましょう。
まず、(1)再就職先の健康保険に加入する場合です。入社日が退職日の翌日であれば、とくに手続きは必要ありません。ただし、1日でも空白期間があると、その間の保険加入が必要になります。なお、退職後に再雇用されて同じ会社で働き続ける場合も、ご自身で手続きをする必要はありません。
(2)家族の扶養に入る場合。このケースでは、保険料がかからず経済的ですが、60歳以上の場合は「年収180万円未満」かつ「被保険者の年収の半分未満」という条件が付きます。年金や失業手当も見込み収入に含まれるため、扶養に入れないケースがある点は注意が必要です。
前の保険を2年間続けられる任意継続
(3)任意継続する場合。この方法、耳慣れない方もいると思いますが、利用している方は案外多くいます。任意継続は、退職前の保険を最大で2年間継続することができる制度です。扶養家族もカバーでき、組合けんぽなら「付加給付」などの手厚い保障もそのまま受けられます。ただし、保険料は会社負担がなくなるので原則在職時の2倍になり、退職後に収入が減っても保険料は一定です。
そして最後は、(4)国民健康保険に加入する場合です。通称「国保」は市区町村が運営し、前年の所得をもとに保険料が計算されます。前年の収入が少なければ保険料も安くなります。また、自治体によっては失業などによる減免・猶予制度があります。世帯単位の課税なので、家族が多いと負担が増えます。加入するときは、ご自身で役所に行って手続きします。
では、任意継続と国保ではどちらが得なのでしょうか。損得でみると、64歳で年金収入が220万円の場合、初年度は任意継続と国民健康保険の保険料に大差はありません。しかし、翌年の保険料が変わってきます。国保だと退職後に収入が下がれば保険料も下がりますが、任意継続では保険料は一定で変わりません。


