ただし15年10月に消費税が10%になると、消費税額が125万円の負担増となり、住宅ローン減税の増額と消費税の負担増の差が小さくなる。
よって、14年4月から15年9月の間に引き渡しを受けるのがチャンスと言える。
同じように、ご自身の年収と購入予定物件を組み合わせて、損得を計算してみてほしい。ただ、図表は計算を簡略化させるため、家族構成などは一定の基準に統一している。正確に損得を計算するのであれば、税理士などに依頼したほうがいいだろう。
税負担による損得は以上の通りだが、物件価格の動向や住宅ローン金利によっても大きく損得は変わってくる。
消費税の増税後に、需要が冷え込めば、不動産業界では値引き合戦が行われる可能性もある。増税後に売れ残り物件を探し、値引き交渉をすれば、さらに有利に購入することができる。
逆に住宅ローン金利は、今後、上昇する可能性もある。税額の損得だけにとらわれず、柔軟に判断するという気持ちも重要だ。
(構成=向山勇 図版作成=ライヴ・アート)