基本的には、ある程度の貯蓄をしながら返済できる金額で組めるローンの額と、買いたい物件の金額の差の分は頭金が必要になる。頭金がゼロでも、返済できる金額で全額ローンが組めればいいのである。頭金がないときは、その分物件価格を抑えれば購入できる可能性もある。

頭金ゼロでも買っていい人は、現在払っている住宅関連費用(家賃、駐車場代など)の範囲内に、新たに組むローン返済額、固定資産税、維持費(マンションなら修繕積立金、管理費など)が収まって、なおかつ余るという人。マイホームを買ったほうが家計に余裕ができる人。親から確実な援助が受けられる人など。

逆に頭金ゼロで買ってはいけない人は、今でも家計が赤字の人、貯蓄ができない人、ローンを借りる癖がついている人など。家計の状況によっても随分差はあるが、年収400万~500万円の場合、2000万~3000万円弱までが頭金ゼロで買える物件価格の目安。ギリギリまで借りると返せなくなるので、要注意。さらに注意したいのは返済期間。できれば60歳、遅くとも65歳までには完済するプランにしたい。

いずれにせよ、マイホーム購入は大きな買い物。消費税増税後のほうが反動で増税分以上に物件価格が下落する可能性もある。消費税増税や金利上昇などに振り回されずに、わが家のライフプランにとって適した購入時期かどうかを考えて購入しよう。

(構成=生島典子 図版作成=ライヴ・アート)
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