社員が会社を選ぶ理由になる

人事部からメールで採用通知が届くのと、社長から手書きの“ラブレター”が届くのとでは、やはり重みが違うと思うのです。

私が「採用したい」と思う人は、新卒でも中途採用でもカーベル以外に数社から内定をもらっている人が多い。そのなかでカーベルを選んでもらう理由の1つが、この“ラブレター”になっています。

「面接が一番楽しくて、社長から手書きのラブレターをいただいたのは、カーベルだけだったから」

どこで働くかではなく誰と働くか。入社理由が社長であれば、まず社員は辞めません。

社長は会社の中で最も辞めない人なので、社長と社員間で人間関係さえ崩れなければ、その人に辞める理由は見当たらないはずです。

カーベルの伊藤一正代表取締役
提供=ワニブックス
カーベルの伊藤一正代表取締役

「伝統の入社研修」たった一つの目標

入社が決まったら、カーベル伝統の入社研修が始まります。これは新卒も中途も必ず受けてもらうのですが、研修担当はすべて社長です。社長と新入社員で2週間、10~17時までみっちりやります。

事務職、営業職、店舗など配属先関係なく、やることはただ1つ。

カーベルのすべてのサービスを理解して、自分の言葉でプレゼンできるようになる、これだけです。

そこで、私が新入社員に徹底的に叩き込むのが「3段構えトーク」です。

例えば、

1段目:「以前はこうだった」
2段目:「それがこうなる」
3段目:「だからこんなお得がある」

1段目:「他社はこうですよね」
2段目:「当社はこうなんです」
3段目:「だから当社が選ばれる」

1段目:「これが課題ですね」
2段目:「その解決策がこれです」
3段目:「それによるメリットはこうです」

といった形で具体的な事柄をわかりやすく説明する術<ルビ:すべ>です。

この「3段構えトーク」を使って、〈新車市場〉〈100円レンタカー〉〈ペットの旅立ち〉〈コレCARラ〉〈推薦入社〉などカーベルのサービスを自分の言葉でプレゼンできるようになってもらいます。2週間後の最終日には「プレゼンテスト」です。