利回り5%増の店舗付き物件

マンション投資の最大のリスクは空き部屋になり家賃が入らないことだ。だから、そのエリアが借り手にどれくらいの人気があるか自分の目で確かめる必要がある。それには私が業界で初めて使った指標「近隣空室率」をチェックすることをお勧めしたい。

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中古マンションの表面利回り

候補の物件が駅から300メートルだとしたら、その距離の同心円を描き、周辺ワンルームマンションの部屋の総数をチェックし空き部屋を探す。ガス栓のコック、電気メーターの動き、洗濯物のありなしなどで空き部屋かどうかわかるはずだ。調べるのは不人気で空き部屋が出やすい1階だけで構わない。私の経験からいうと、周辺に100部屋あったとして12~13戸の割合で空いていたら投資には不適格と判断したほうがいい。

投資後の空き部屋を防ぐのには、ペット可のマンションへの投資も一手だ。人気があるうえ、家賃も同条件の物件より1割ほど高く設定できる。中古の場合、ペットが可かどうかは情報公開されていないことが多いので、もし不可物件と同じ金額で購入できるのであれば、利回りは確実にアップする。

また、ローンを利用して投資するなら、中古の店舗付きマンションがいいだろう。「店舗への投資はリスクが大きいからやめろ」というのが業界の常識だが、それは管理を嫌ったり、投資の妙味を知らない不動産業者がいっているだけで、ワンルームマンションよりも利回りは総じて5%ほど高い。

海外勤務する商社マンが自宅用にと住宅ローンを組んで店舗だけでなく、転勤時に住宅部分も貸し出すケースが少なくない。彼らの多くは自分の収入と家賃でローンを4~5年で完済してしまう。

前述の通り、いまは投資のタイミングとしては決してよくない。しかし、タブーを疑い、シンプルに利回りを追求していけば、マンション投資成功への扉は必ず開かれるのだ。

(構成=三星雅人)
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