少子化に悩む塾にとっては格好のお客様
SAPIXの入塾には厳しいテスト(当然、日本語)が施され、各小学校でも上位の子しか入塾が叶いません。中国人子弟たちは塾のなかでも成績上位を占め、普通に男子は筑波大附属駒場、開成、麻布へ、女子は桜蔭、女子学院、豊島岡などに進学するのだと言います。
学究社が運営する小中学生向け学習塾enaも、中国人子弟を多く迎え入れています。enaは公立校への進学で成績が良い塾で、一部の校舎では中国人学生の数が4割にも達していると言います。
彼らの親は高度人材として日本に来た人が多く、教育熱が高いとされます。中国は古くには「科挙」と呼ばれる厳しい官僚試験制度があって、厳しい試験に対して理解がある国柄です。
在留外国人を年齢別に見ると、塾の対象者にあたる10歳から14歳の子供の人口は2025年6月末現在で9万9518人。その数は年々増加傾向にあります。いっぽうで日本人の若年人口は急速に減少しています。進学塾にとっては、中国人子弟は格好のお客様なのです。
「北京大学より入りやすい」東大へ
中国は、日本とは比べものにならない学歴主義社会です。成績の良い学校に入学し、厳しい競争社会を生き抜いていかなければなりません。必定、親の教育に対しての関心は高くなるわけです。
彼らにとっては、母国のトップ校である北京大学よりも日本の東京大学のほうが入試が易しいことから東京大学への進学を狙う、とされます。さらに成績の良い子はもっと入学が難しい欧米の超難関大学を狙う傾向があるというから、驚きです。
では、東京大学の外国人学生数は増加しているのでしょうか。東京大学の発表によると、2025年11月末現在で、外国人留学生の数は5466名。20年前の2005年では2194名ですから、その数は2.5倍に膨れ上がっています。
留学生を国別に見ると、中国人が3626名とダントツです。全体に占める中国人の割合は66.3%、3人に2人が中国人です。以下、韓国、台湾、インドネシア、アメリカです。中国人留学生は20年前の2005年でも1470名とトップでしたが、割合は44%でした。この間の中国人学生の躍進ぶりがわかります。

