秀吉、秀長の描かれ方には違和感

同じ回では信長の嫡男、信忠(小関裕太)の残酷さも強調された。信長に歯向かうとどうなるか知らしめるために、羽柴秀吉(池松壮亮)が包囲している三木城(兵庫県三木市)に籠る城兵やその家族らを、見せしめとして皆殺しにするように主張した。三木城主の別所長治(下川恭平)は荒木村重と共同戦線を張っていたので、有岡城が落城した以上、こちらも落ちるのは時間の問題だったのだ。

結果としては、黒田官兵衛(倉悠貴)が割って入って、播磨(兵庫県南西部)の人民の心を羽柴、ひいては織田家に引き寄せるためには、あまり手荒なことをすべきでない、と主張し、信忠は三木城についての判断を、秀吉と小一郎(仲野太賀、のちの羽柴秀長)にまかせることにした。しかし、信長だけでなく、その直系の信忠も残酷なのだ、と感じ取った視聴者は、少なくなかっただろう。

実際、信長の仕打ちは、今日の基準からはもちろん、当時の標準とくらべても残酷なことが少なくなかったから、「豊臣兄弟!」でこのように描かれるのは、別におかしいことではない。