気温よりも「日光の暑さ」に注意

最大の特徴は、輻射熱が物質を介さず光速(毎秒約30万km)で移動し、物体に当たった瞬間に吸収されて熱に変換される点にあります。

太陽から地表へ届くエネルギーもこの輻射であり、真夏に日向と日陰で体感温度が大きく異なるのは、空気温度ではなく輻射熱による輻射環境の差によるとされています。気温が同じ25℃でも、直射日光下では暑く、日陰では比較的涼しく感じるのはそのためです。

人が感じる暑さ寒さは、空気温度(気温)だけでなく、周囲の壁・床・天井などの表面温度から受ける平均輻射温度(MRT:Mean Radiant Temperature)に大きく左右されます。世界保健機関(WHO)や建築学会の指針でも、室内の温熱環境評価には空気温度と輻射温度の双方を考慮する必要があるとされているのです。