自宅での「経口補水液」の作り方
汗を大量にかいて熱中症になったときには、市販のOS-1などの「経口補水液」、または医療機関で処方される「ソリタ-T配合顆粒2号」による水分・電解質補給が有効です。どちらもナトリウムを中心とした失われやすい電解質がバランスよく含まれていて、体内に吸収されやすい糖分濃度になっています。
すぐに市販の経口補水液が手に入らないとき、医療機関に行けないときは、自宅にある材料で作ることも可能です。水1L+砂糖40g+塩3gというのが基本で、これにレモン果汁などを加えると飲みやすくなります。
塩分補給が重要とはいえ、ナトリウム濃度が高すぎるとしょっぱくて飲めなかったり、高張になって吸収が悪くなったりします。逆にナトリウム濃度が低すぎると水に近くなり、経口補水液としての効果が落ちます。ブドウ糖も同様で、飲みやすさを重視して糖分を増やすと浸透圧が上がって吸収率が落ちてしまいますから、分量の比率を必ず守りましょう。また、冷蔵庫で保管し、なるべく早く飲み切ってください。
乳幼児には何を飲ませるべきか
ちなみに乳児の場合も、熱中症予防のために普段から塩分を多く摂らせたり、経口補水液を飲ませたりする必要はありません。離乳食開始前の子は、母乳や育児用ミルクを頻繁に与えることが大切です。離乳食開始後の子は、母乳やミルク以外にも、お水やお茶を飲ませて予防しましょう。母乳やミルクの回数を増やしても構いません。
熱中症が疑われる際には、乳幼児は特に悪化しやすいので医療機関を受診することをおすすめします。経口補水液を与える際には、乳児用経口補水液を探さなくても一般的な経口補水液で大丈夫。乳幼児でも、成人でも、高齢者でも細胞外液の組成は同じだからです。
また、「子どもの場合は経口補水液ではなく、リンゴジュースでいい」と聞いたことがある人もいるかもしれません。これはカナダ・カルガリー大学の小児科で、軽症の胃腸炎の場合に<経口補水液を与えた群>と<2倍希釈のリンゴジュース+牛乳やスポーツ飲料を与えた群>を比較したところ、後者の方が治療がうまくいったという論文を基にした説です。しかし、熱中症では塩分補給が重要なので、薄めたリンゴジュースではなく、塩分の入った飲料にしましょう。
ただ、いずれにしても、市販の経口補水液はナトリウム、ブドウ糖、カリウム、クエン酸などが調整されているので、手に入るならこちらのほうがいいでしょう。手作りの経口補水液と違って、粉末やペットボトルの経口補水液は保存性も高いといえます。食中毒や感染症による脱水時にも役立ちます。

