大舞台で力が出る「最適な覚醒状態」
「緊張=悪いこと」と思っていませんか? 実は、そうとは限りません。
スポーツ心理学では、人にはそれぞれ力が一番出る“ちょうどいい緊張レベル”があると考えられています。これを研究者のハニン(Hanin)はIZOF(個人別・最適機能ゾーン)と呼びました。緊張が低すぎてもダラけてしまうし、高すぎてもガチガチになる。人によって「ちょうどいい場所」はちがう、という考え方です(Birrer & Morgan,2010)(*10)。
おもしろいのは、同じくらい緊張していても、それを「追い風だ」と受け取れる選手(ファシリテーター)と、「じゃまだ」と受け取ってしまう選手(デビリテーター)がいる、という研究結果です(Birrer & Morgan,2010)(*10)。前者は、心のスキルを使って、緊張を味方に変えていました。
そして、力を出せる選手に共通していたのが、「今の自分の緊張レベルに気づき、自分でちょうどいい所へ調整できる」という自己認識(セルフアウェアネス)でした(Birrer & Morgan,2010)(*10)。
ここでも、前出のソマリセット法が効いてきます。「今、自分は赤信号かな? 黄信号かな?」と気づき、呼吸で青信号へ近づける。これこそ、大舞台で力を出すための土台なのです。
明日から使えるチェックリスト
・プレゼンテーション直前・商談前・クレーム対応の直後に「長く吐く → 足の裏 → 次の1つ」の10秒リセット。ゆっくりした呼吸は数十秒で体のブレーキ(副交感神経)を働かせ、緊張をやわらげます(Liら,2024)(*5)。
・一日の終わりに「今日できたこと」を1つだけメモ。この小さな成功体験の積み重ねが、自己効力感(=自分はできるという確信)を育て、仕事の成果にもつながります(Zagórska & Guszkowska,2013)(*8)/(Shipherd,2019)(*9)。
・大事な場面でのドキドキは「敵」ではなく「ちょうどいいギア」。自分が力を出せる“最適な緊張レベル”を知っておくと、本番で味方にできます(Birrer & Morgan,2010)(*10)。
・失敗を「自分はダメだ」と全否定せず、「次に活かせる1点」に変換する。立ち直る力(レジリエンス)は、生まれつきではなく、こうした習慣で育てられます(Sorkkilaら,2019)(*1)。
・一日の終わりに「今日できたこと」を1つだけメモ。この小さな成功体験の積み重ねが、自己効力感(=自分はできるという確信)を育て、仕事の成果にもつながります(Zagórska & Guszkowska,2013)(*8)/(Shipherd,2019)(*9)。
・大事な場面でのドキドキは「敵」ではなく「ちょうどいいギア」。自分が力を出せる“最適な緊張レベル”を知っておくと、本番で味方にできます(Birrer & Morgan,2010)(*10)。
・失敗を「自分はダメだ」と全否定せず、「次に活かせる1点」に変換する。立ち直る力(レジリエンス)は、生まれつきではなく、こうした習慣で育てられます(Sorkkilaら,2019)(*1)。
