「遺跡」だけの観光地との違い
堀江さんによると、アメリカとイスラエルがイランに大規模な攻撃を仕掛けた2月28日以降のほうが、京都を訪れる外国人観光客の数に影響を与えたという。中東ルートの航空便が相次いで欠航になったからだ。
だが現在は段階的に航空便が再開されており、影響は限定的なものに終わる見通しが高いという。結局、国際紛争など厳しい外部環境があったとしても、京都を訪れる外国人観光客の数はそこまで減らないということなのだろう。
なぜ外国人観光客はこれほど京都に魅せられるのか。堀江さんは「約1000年以上にわたって政治と文化の中心だった街は非常に珍しい」と言う。
「世界の観光地を見ると、紀元前からの歴史を持つ街も確かに存在します。ただ、そうした街では遺跡として保存されているだけの観光地も少なくありません。一方、京都は伝統的な建物だけでなく文化や工芸なども、確かに昔とは形を変えたところもありますが、何よりも現在の生活や先端技術に適合した形で今も活用されています。いわば“新旧が調和された街”なのです。京都を訪れることで観光客が体験できる全てに1000年の歴史が裏付けされています。これを他の観光地が模倣できる可能性は低く、まさに世界でも京都でしか味わえない魅力を持っています。さらに京都市は人口が146万人という大都市であることも重要でしょう。もともと昔から国内外の人々が訪れる場所だったこともあり、宿・食・交通といった基本的なインフラが高度に集積されています。近代的で最先端の都市機能と四季折々の自然が調和した独特の景観が受け継がれており、これも世界に類例の少ない観光地だと言えます」
外国人ばかりでなく、日本人も改めて京都の魅力を堪能しに行ってはどうだろうか。
井荻稔
ライター。福岡県出身。大手新聞社で主にサツ回りとしてキャリアを積んだあと、主に週刊誌やネットメディアで記事を執筆。フィールドはカルチャーから政治まで広いがゆえに、逆に得意分野はなし。趣味は映画鑑賞と暴飲暴食。
ライター。福岡県出身。大手新聞社で主にサツ回りとしてキャリアを積んだあと、主に週刊誌やネットメディアで記事を執筆。フィールドはカルチャーから政治まで広いがゆえに、逆に得意分野はなし。趣味は映画鑑賞と暴飲暴食。
当記事は「AERA DIGITAL」からの転載記事です。AERA DIGITALは『AERA』『週刊朝日』に掲載された話題を、分かりやすくまとめた記事をメインコンテンツにしています。元記事はこちら


