仕事と趣味の両立は難しい。特に読書を日常的に続けるのは至難の業だ。どうすればいいのか。映画やドラマ、書籍などの時評を行う大島育宙さんの書籍『なぜあなたの感想はふつうなのか』(大和書房)より、インプット術にまつわる箇所を、一部紹介する――。
本を読むビジネスマン
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日常に読書を取り入れる方法

インプットの中でも特に集中力を要するのが、読書です。

動画視聴やSNSに慣れてしまった我々にとって、活字と一定時間向き合い、思考を促す読書という行為を日常に挟み込むのは至難の業になりました。

読書習慣はどんどん生活から消えてしまっていますが、読書でしか得られない情報と体験は確実にあります。どんなに忙しくても工夫して日常に取り入れる価値があります。

ここからは、自分なりに作ってきた日常に本を(強引にでも)取り入れるやり方を紹介します。

私は、「朝起きたらまず1時間、絶対にスマホもPCも見ずに読書する」という自分ルールを作っています。これを実践したら、苦手だった朝起きることがみるみる楽しくなり、かつ読書時間もかなり確保できるようになりました。

ここで私が作ったルールは、「とにかく朝1時間、本から目を逸らさなければ何をしてもいい」というものです。

朝起きて1時間は必ず読書するルールで生きるので、その間、本を持つ方の左手が埋まっています。トイレ、歯磨きはもちろん、家の中を歩き回りながらちょっとした掃除や洗濯など、右手でこなせるすべてのことを「本を読みながら」します。

起床時に常用している薬は同じところにあるので見なくても手に取れます。ケトルもワンタッチで沸かせるし、お湯をコップに注ぐのも慣れれば意外と、ずっと本を読みながらできます。

ちゃんとした姿勢で読む必要はない

重要なのは、「読書はちゃんとした姿勢で読まなければいけない」というバイアスを捨て去ることです。読書は生活のいかなるタイミング、空間にも忍ばせられます。自分の身体の余裕の範囲内で二宮金次郎のように読書時間を積み重ねていきましょう。「朝1時間本を読めた!」だけではなく、「1時間分の家事も終わっていた!」というかなり高い充実感から一日をスタートできる魔法です。

もちろんこれは五感や身体をフル活用した場合の一例です。言いたいことは「椅子に座って頭から終わりまで読む」という形式には縛られない、意外かつ積極的な情報摂取の形が様々な状況に応じてありえるということです。次からはより解体的な読書を提案します。