すべては3つの失敗に集約される

日本の新幹線を手本にしたはずのHS2は、イギリス政府が旗を振る国家プロジェクトでありながら泥沼に陥った。

その最大の失敗要因は、3つにまとめられるだろう。

最も致命的だったのが、試験環境もなく、比較的小規模の路線でありながら世界最高を目指した、技術面での過剰品質指向。そして、環境規制や許認可といった制度面での過剰な要求に応えなければならなかったという、イギリスの国内事情。最後に、日本のように腰を据えた開発計画が実る前に、早々に北部区間を中止したことでかえって住民や関連企業に混乱を広げたことだ。

無論、日本の新幹線も、建設の過程では国と地方の対立、予算問題、沿線住民への補償問題など、常に問題がつきまとう。それでも決して諦めることのなかった粘り強さが、今日の世界に誇る新幹線につながった。

4人の宇宙飛行士たちを乗せたアルテミスIIの宇宙船オリオンは、4月10日、見事に地球に帰還した。

宇宙船「オリオン」は、アルテミスIIミッションの2日目に行われた宇宙船の定期的な外部点検中に自撮り
宇宙船「オリオン」は、アルテミスIIミッションの2日目に行われた宇宙船の定期的な外部点検中に自撮り(写真=NASA/PD NASA/Wikimedia Commons

一方、巨額をつぎ込んだHS2も、北部区間の中止で大幅に縮小したとはいえ、まだ計画全体が消え去ったわけではない。世論の反対を振り切り、高速鉄道の未来をイギリス国民に示せるだろうか。

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