大阪府から300億円の補助

かくしてシャープは、ソニーなど他のテレビメーカーに液晶パネルを外販しようと、サムスンの湯井地区の液晶コンビナートに匹敵するような巨大工場を大阪府堺市に4300億円をかけて建設することを決めた。米コーニングや旭硝子のガラス工場や大日本印刷、凸版印刷など20社近いサプライヤーを周囲に集め、第10世代(2880ミリ×3130ミリ)と呼ばれる世界最大級のガラスを使って40型や60型の大型テレビを量産する工場だった。

シャープはパナソニック(松下)と異なり大阪府内にこれといった資産を持っていなかった。新日鉄の製鉄所跡地の堺の広大な土地を手に入れるのはチャンスと映った。

大阪府はシャープの進出を大歓迎し、2008年度以降、シャープ本体に150億円を、コーニング、大日本、凸版に計150億円の、総額300億円を補助することにした。しかし、ガラスが大きくなるにつれ製造装置は巨大化し、設備投資額は飛躍的に上昇し、もはや知恵や技術ではなく、体力勝負になっていた。