食べない健康法の盲点と正しい防衛策

体にとってありがたいことばかりではないでしょうか。「16時間断食」によって、まとまった空腹時間を作れば、体のシステムはそれに自動的に反応します。オートファジーの働きが呼び覚まされ、メタボリック・スイッチがオンになり、ブドウ糖代謝がケトン体代謝に切り替わります。

『「空腹」は最高の健康習慣』
青木厚『「空腹」は最高の健康習慣』(PHP研究所)

細胞内に余剰的に蓄えられていた脂肪やタンパク質が消費されて、細胞がリフレッシュされるのです。「16時間断食」は、これまでの食べ過ぎの習慣が体に与えてきたダメージをリセットし、体を細胞レベルから、内側からよみがえらせる素晴らしい健康法だと思います。

ここまで述べてきたように、いいことずくめの「16時間断食」なのですが、一つだけ注意してほしいことがあります。それは、ケトン体代謝が行なわれることによって、筋肉の成分であるタンパク質も消費してしまうということです。私たちの体は、外から食物が入ってこなくなると、脂肪だけではなく、筋肉も燃やしてエネルギーに変えようとするからです。

16時間断食で太る人の共通点

筋肉は、運動性を支えていますから、必要量よりも少ないことは人体にとってはリスクになります。筋肉の減少は、基礎代謝の減少に直結するので、ダイエットをしている人にとってはかえって太りやすくなるという、大きなダメージとなります。

ですから、特別な筋トレでなくてよいので、生活の中に筋肉減少防止のための軽いトレーニングを取り入れて、「16時間断食」と並行して行なっていただければより安全です。私が行なっているのは、「朝、腕立て伏せと腹筋をそれぞれやり、しんどくなったらやめる」というものです。

リビングで腕立て伏せをしている若い日本人男性
写真=iStock.com/west
※写真はイメージです

3回とか5回とか、それぐらいでもいいので、やっていると効果はまちがいなく出てきます。階段の上り下りなども、立派なトレーニングになります。また、張り切ってやりすぎると、かえって体内に活性酸素を発生させることにつながりますから、本当に無理のない範囲でやることを心がけてください。

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