午前3時45分に起きてすること
クックの一日は、まだ暗い午前3時45分に始まる。米起業家向けビジネス誌のアントレプレナーが伝える日課はこうだ。
起床するとまず、山のように押し寄せるメールに1時間ほどかけて目を通す。それが済むと、週に数日は午前5時ごろからジムで体を動かし、スターバックスに寄って再びメールを確認してから、ようやくオフィスへ向かう。
あるイベントでは、「今日のために少し余分に休んだ。朝4時半まで寝てしまった」と語り、会場を笑わせた。「朝は日中よりも(雑用が舞い込まないので)コントロールしやすい。早朝は自分のものだ」とクックは早起きを愛する。
1日に届くメールは700〜800通。一般顧客から直接届いた声などもここに含まれるが、アントレプレナーによるとその「大半」に、CEO自ら目を通しているという。クックは、「すべては読めないが、驚くほど多くのメールを読んでいる。顧客が何を感じ、何を考え、何をしているかを把握する手段になっている」と語る。
仕事でもプライベートでも孤独を好む
昼どきになるとクックは、社内のカフェテリアで社員に交じって食事をとる。ジョブズであれば、傍らにはほぼ毎日、デザイン責任者のジョナサン・アイブ氏がいた。クックには特定の人物とランチを取る習慣はないようだ。
クックの場合、鶏肉とライスなどシンプルなものを好み、簡単に済ませるという。その代わりに一日中、栄養補助食品のエナジーバーをかじっている。
日が暮れ、UFOのようとも称されるシリコンバレーの巨大本社「アップル・パーク」のオフィスを出ると、その後を知る人は少ない。プライベートな時間を重視するクックは、独りサイクリングやロッククライミングを好み、ヨセミテ国立公園やザイオン国立公園を訪れるという。
一度、アリゾナ州のリゾート施設キャニオン・ランチで同伴者もなく、静かに食事をとり、iPadで読書に没頭する姿が目撃されたことがある。

