「ねんきん定期便」の数字を鵜呑みにしてはいけない
日本の年金制度や社会保険の仕組みは、非常に複雑だ。「ねんきん定期便」に記載された見込み額も、あくまで額面にすぎない。実際には、そこから税金や保険料が差し引かれ、手元に残る額は受給額や家族構成、住む自治体によって変わってくる。
「定期便の数字だけを見て『これだけもらえるなら大丈夫』と思い込むのは危険です。大事なのは額面ではなく、税金や社会保険料を差し引いたあとに、実際いくら残るのかを見ておくことです。現在の支出ペースと、手取りの年金額にどれだけのギャップがあるのかを具体的に把握するべきです」
老後の資金計画は、単純な足し算引き算では成り立たない。制度の仕組みを知っているかどうかで、最終的に手元に残るお金は大きく変わるからだ。
そのうえで鳥海氏は、「老後のお金を守るうえで大切なのは、相場や制度に振り回されないだけの準備をしておくことです」と語る。
年金の額面だけで安心せず、実際の手取りまで見据えて考えておくこと。そうした視点が、老後資金の見通しを誤らず、自分に合ったセカンドライフを描く土台となるのだ。


