サンマやサケ、イカといった魚介が不漁の影響で高値になっている。時事通信社水産部の川本大吾部長は「スーパーや大手回転寿司チェーンは、比較的安定した価格で確保できる国産の海産物に注目している」という――。
縄文時代からクジラを食べてきた日本人
日本の捕鯨の歴史は古く、縄文時代にまでさかのぼる。各地の遺跡からクジラやイルカの遺跡が発見されており、食料だけでなく、骨を利用した土器や石器もたくさん出土している。江戸時代には「鯨組」という捕鯨集団により、組織的な捕鯨が行われていたそうだ。
昭和に入ると日本の捕鯨は最盛期を迎え、南極海での船団による母船式捕鯨により、大型鯨類のシロナガスクジラやナガスクジラを捕獲。沿岸では北海道や宮城県、千葉県、和歌山県などでツチクジラやミンククジラなどの捕鯨が行われ、ピークとなった1962年には鯨類生産量が約22万6000トンに達した。
近年、日本のクロマグロやメバチマグロ、キハダマグロなど、冷凍や生を合わせたマグロ類生産量が、約12万3000トン(農林水産省「令和6年海面漁業・養殖業生産量」より)だから、それをはるかに上回る「クジラ大漁」時代の到来だった。
戦後の食糧難の時代には鯨肉は牛肉や豚肉、鶏肉以上に食べられ、貴重なタンパク源として日本人の食生活を支えた。給食でも竜田揚げやベーコンなどが供されるほどの大衆食だった。

