「マネジャー」はメンバーをどう支援する?

「やる気はある。でも、どこに向かえばいいのかわからない」――漫画に登場した新卒2年目の佐々木さんは、まさにこの状態でした。彼女はお客さまのためにという善意で動いていたものの、結果としてチームで決めた目標からはそれてしまっていました。

しかし、彼女は決してやる気が足りなかったわけではありません。それは、チームの「北極星」を共有しただけで、「どう走ればいいか」(HOW)まで伝えきれていなかったマネジャー側の問題でもあったのです。

佐々木さんが本来取り組むべき仕事に自ら気づいたのは、上司であるハジメが彼女のがんばりを否定することなく、チームで共有したゴールに立ち返らせながら、優先順位の再考を促したからでした。

これは、単に「指示しっぱなし」「任せっきり」にするのではなく、「一緒に汗をかいて伴走した」からこそ生まれた成果です。

このエピソードのハジメのように、マネジャーとしてタイムリーにうまく軌道修正が図れるかどうかは、チームを成功に導く大事な鍵になります。

メンバーに「これやっておいてくださいね」と軽くタスクをお願いしたつもりが、次に確認したときには何も進んでいない。理由を聞くと、「何から手をつけていいかわからず悩んでました」「ほかの仕事で手一杯で進められませんでした」といった答えが返ってくるようなことはありませんか?

こんなとき、マネジャーとしては「早く言ってよ!」と思わずグチを言いたくなるもの。

しかし、実はこれは、私たちマネジャーが「汗をかいていない」ことによる典型的な結果なのです。

成果を出すには、メンバーが形としての「WHAT」を理解するだけでは実現しません。

経験もスキルも個性も違うメンバーが集まったチームを率いていくのですから、ざっくり決めて「あとはよろしく」というやり方では、ほとんどの場合、期待した成果に結びつくことはありません。メンバーと「HOW」を一緒に考えて、自律性を重んじながらも、その動きに伴走することで初めて「圧倒的な成果」を実現できるのです。