他人の目を気にする日本人は、他人に迷惑をかけることに非常に敏感で、そこから来る罪悪感に苦しみやすい。自身もうつ病にかかり、克服した経験を持つ精神科医の平光源さんは「人に迷惑をかけずに生きることはできない。迷惑は『なくすもの』ではなく、『許しあうもの』だ」という――。

※本稿は、平光源『頑張れないんじゃなくて、頑張りすぎただけ』(サンマーク出版)の一部を再編集したものです。

黒い傘を持った人物が歩いている
写真=iStock.com/Gulsen Ozcan
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特に日本人に多い「罪業妄想」

追い詰められたり、つらい状況が長く続いたりすると、“ありえないこと”を確信してしまう「妄想」という症状が表れることがあります。

特にうつ病でみられる妄想は大きく3つ。

・何が起きても自分のせいだと落ち込む「罪業妄想」
・自分は不治の病で治らないと絶望する「心気妄想」
・自分にはお金がないと悲観する「貧困妄想」

この3つを「うつの三大妄想」と呼んでいます。

この中でも特に他人の目を気にする私たち日本人に多いのは、「今日雨が降って、イベントが中止になったのも、雨男の私が来たからだ。迷惑をかけて申し訳ない」と考えてしまうような「罪業妄想」です。

みなさんも、妄想まではいかなくても、「自分が行くとその場がしらけるので申し訳ないと思っている」とか、

「自分が試合を見に行くと必ず負けて迷惑をかけるので、スポーツの試合を見に行かないようにしている」と、勝手な罪悪感を持つことがあるのではないでしょうか。