褒めるべき価値を言語化するスキル
わたしが携わる広告の仕事は、さまざまな視点から商品の魅力を探し出し、それを言語化するスキルが求められます。
商品やサービスなど、対象への光の当て方を変えながら、ぐるりと眺めることで、褒めるべき価値が発見できるのです。
“おしりだって、洗ってほしい”(TOTOウォシュレット)
こちらは視点の変化がわかりやすいコピーです。商品や使う人からの目線ではなく、なんとお尻を主役にしています。「確かに、手や顔は洗うのに、どうしてお尻は洗わないのか」という共感もあり、結果的に商品をうまくアピールする褒め言葉になっています。
“卒業って、出会いだ。”(リクルート)
“住み替えって、友達が二倍になるんですよね。”(三井のリハウス)
“住み替えって、友達が二倍になるんですよね。”(三井のリハウス)
この2つは同じ構造のコピーです。別れは悲しいことと捉えられがちですが、その先の、新しい出会いに視点を移してポジティブに変換しています。
“一目で義理とわかるチョコ”(ブラックサンダー)
バレンタインデーのチョコは本命だけではありません。本気と勘違いされたくない場合もあります。さまざまな受け手の視点を考慮することで、ポジティブな側面を見つけ出しています。
「ないもの」を価値あるものにするスキル
最後に、「ないもの」を褒めに変換させた有名なコピーをご紹介します。
古い事例なので先に背景の解説をすると、かつて野球チームのロッテは神奈川県の川崎に本拠地を構えていました。人気も低く、試合のテレビ中継もされていませんでした。そのことを逆手に取った、球場への集客を目的としたコピーがこちらです。
“テレビじゃ見れない川崎劇場。”(ロッテオリオンズ)
巨人戦なら当時は必ずテレビで観ることができましたが、川崎球場の試合はそれができません。だからこそ、生で観る価値があるというロジックです。多少自虐的な表現ではありますが、視点を転換させて、欠点の中にメリットを見つけ出した事例です。
ここまで挙げた事例はそれぞれ、このように視点を広げています。
・主役(主語)を変える
・時間をずらす
・受け手(周りの人)の視点を考慮する
・欠点の裏側を見る
・時間をずらす
・受け手(周りの人)の視点を考慮する
・欠点の裏側を見る
相手に対する見方を少し変えてみてください。きっと、褒めるポイントが浮き彫りになってくるはずです。
ポイント➡視点を固定化せず、いろいろなアングルで見ることで、価値を発見する習慣が育つ。

