過去の経験と先入観で判断を誤る

自分の予想に過度な自信を持ってしまう「妥当性の錯覚」

「この株は上がる」と予想して、上がった経験がある人もいるでしょう。たまたまうまくいったに過ぎないのですが、「予想が当たったから」と、自分の予想に過度な自信を持ってしまいます。これを「妥当性の錯覚」といいます。

自分の思い込みで投資をしていると、いつか思惑に反する値動きによって大きく損をする可能性があります。また、損を抱えていてもなお「自分の予想が正しいに決まっている」と信じ込んで、傷口を広げてしまう可能性があります。論理的に考えることはもちろん、果たして自分の予想は正しいのか、振り返って確認・修正することが必要です。

画面上の株式市場のグラフ
写真=iStock.com/FreshSplash
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自分を正当化するための情報を集めてしまう「確証バイアス」

「確証バイアス」は、自分がすでに持っている偏った先入観や仮説などを正当化するために、自分にとって都合の良い情報ばかりを集めてしまう傾向のことです。妥当性の錯覚と合わさると、損を被る誤った行動をし続ける可能性が高まります。

妥当性の錯覚によって「この株は上がる」と思い込み、確証バイアスにとらわれてしまうと、「この銘柄は絶対値上がりするに違いない」と自信過剰になってしまい、それを後押しする根拠を探しにいってしまいます。たとえその銘柄が値下がりする可能性を示す情報があっても、目に入らなくなってしまうのです。

X(旧Twitter)、Instagram、YouTube、TikTokなどのSNSには、自分の見た投稿や動画と似た内容のコンテンツを紹介される「おすすめ」「レコメンド」の機能が搭載されています。勧められたコンテンツは往々にして自分の興味のある内容や知りたい内容ですから、確証バイアスにとらわれる可能性が高まります。

これを防ぐには、経済や投資に関する情報であれば日本経済新聞など、自分の興味とは関係なしに網羅的に情報を発信しているツールを確認することが大切です。

また、ウェブサイトの記事やインフルエンサーの情報だけで判断するのも危険。あくまでひとつの見方でしかありませんし、真偽も定かではないからです。その情報のソースはどうなっているのか、政府や公的機関などが出している1次情報を必ず確認しにいきましょう。