「真の豊かさを求める」働き方

ワーク・ライフ・バランスが大切などと言われるようになってきたが、仕事生活と私生活のバランスを気にする人は、自分の思いをつぎのように説明する。

榎本博明『すぐに「できません」と言う人たち』(PHP新書)
榎本博明『すぐに「できません」と言う人たち』(PHP新書)

「仕事のやりがいとか収入の安定性も大切だとは思うけど、家族や友だちと過ごすプライベートな時間も自分にとっては大切だし、仕事だけの人生にはしたくない。自分の親は仕事一途の人生を送り、毎日のように夜遅く帰り、休日も仕事やつき合いで家にいないことが多く、プライベートなどまったくなかった。

お陰で家族はそれなりの良い暮らしができたものの、あんな淋しい人生は送りたくない。プライベートも楽しめる、真に豊かな生活にしたいから、残業とか休暇といった勤務条件が何よりも気になる」

だれだって潰れそうな会社より、そんな危険のない会社に勤めたい。やりがいのある仕事をしたいという思いも、だれもが抱えているはずだ。給料にしても、安いより高いほうがいいと思うのがふつうだ。残業だらけでプライベートに使える時間がなく、家ではただ寝るだけといった生活を自分から望む人も少ないはずだ。

食事を楽しむ家族
写真=iStock.com/AzmanJaka
※写真はイメージです

ただし、安定、やりがい、高収入、プライベートとの両立などといった条件をすべて十分満たすような仕事を見つけるというのは、ほとんど不可能に近い。そのため、どの条件をとくに重視するかによって、仕事に対するスタンスに大きな違いが出てくるのである。

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