NISA貧乏にならないために

「世界株式が最適解だ」と頭で理解していても、実際に資産が減るような場面では誰でも動揺します。そこで重要なのが、生活を守るためのバッファーとなる資金です。

資産形成期の方(主に20~50代)は、病気やケガで働けなくなったり、失業してしまったりした場合に備えて、生活費6カ月〜1年分程度の「生活防衛資金」を預貯金などの円建て元本保証商品で確保しておくことが大切です。

一方、60代以降で年金受給が始まっていて、運用資産を取り崩して生活している資産活用期の方は、取り崩し予定額の5年分程度を「ダム資金」として預貯金等で確保しておくことが重要です。例えば、毎月5万円を取り崩している方の場合、5万円×60カ月=300万円程度を確保しておくイメージです。

リーマンショックなど過去の暴落時を確認すると、多くの場合、マーケットは長くても5年程度で回復しています。もし有事で株価が急落しても、この「ダム(預金)」から生活費を出せば、安値で株式(全世界株式インデックスファンド)を泣く泣く手放す必要はなくなります。「何かあっても5年は大丈夫だ」という確信があれば、ニュースを見てパニックになることもないはずです。

【図表】筆者が考える最適なお金の流れ
筆者作成

自分の人生に目を向ける

米国や中東の情勢は、私たちの力ではコントロールできません。しかし、「自分の家計をどう管理し、どんなライフプランを描くか」は、自分自身で決めることができます。

私たちが今、メインで保有していくべきなのは、世界経済の成長という大きなエンジンに乗り続けるための「世界株式インデックスファンド」と、暴落時にも自分と家族の生活を守り抜くための「十分な預貯金(生活防衛資金/ダム資金)」の組み合わせです。

資産形成や資産活用を目的とした投資の成否を分けるのは、特別な情報や才能ではなく、「仕組みを作って淡々と継続する力」です。ニュースの騒音に惑わされることなく、浮いた時間とエネルギーを、あなた自身の大切な時間や家族との思い出づくりに注いでみてはいかがでしょうか。

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