なぜゴリラのペニスは小さいのか
ゴリラのオス、いわゆるシルバーバックは、体重200キロ近くにもなる巨体と、圧倒的な筋肉を持っています。しかし、その立派な体格に似合わず、彼らのペニスが霊長類の中でも極端に小さいことはあまり知られていません。
平常時はもちろん、勃起した状態でさえ、その長さはわずか3センチメートル程度。黒い毛に埋もれてしまえば、交尾の直後であっても目視することは困難なほどです。
生物学的な定説では、これはゴリラの社会構造に起因すると言われています。チンパンジーのような「多夫多妻」の社会では、複数のオスの精子がメスの体内で競争するため、より多くの精子を送り込めるよう睾丸やペニスが発達しました。
しかし、ゴリラは一夫多妻制であり、ハーレム内のメスは基本的にその群れのボスとしか交尾しません。精子競争が起きないため、生殖器を大きく進化させる必要がなかったと考えられます。
しかし、サイズが小さいからといって、彼らの「精力」が弱いわけではありません。むしろ逆です。私が観察した「イサブクル」という名前のオスは、驚異的なスタミナの持ち主でした。
なんと4時間の間に14回もの交尾を行ったのです。通常、一度の交尾は短時間で終わりますが、彼は一度挿入した後、抜かずにそのまま交尾を続けることもありました。
メスたちが次々と彼を求め、彼もそれに応え続ける。その姿はまさに精力絶倫です。体の大きさやシンボルのサイズは、必ずしもオスの実力を示すものではありません。メスを満足させ、群れを統率する力強さは、見た目のサイズとは別の次元にあるようです。
常に前だけを見て生きている
ゴリラの世界には「振り返らない」という厳格な掟があるように思えます。彼らは過去の失敗や悲しみを引きずることなく、常に前だけを見て生きています。その最も極端で、残酷とも言える例が「子殺し」にまつわる行動です。
ゴリラの社会では、群れのボスが交代した際や、別の群れのオスが乗っ取りを行った際に、新しいボスが前のボスの子供を殺してしまうことがあります。これは、授乳中のメスの発情を促し、自分の子供を早く産ませるための本能的な行動です。



