ミラノにある有名な「最後の晩餐」

世界で最も有名な食事風景。しかし、この絵には奇妙な点がある。

レオナルド・ダ・ヴィンチ『最後の晩餐』
レオナルド・ダ・ヴィンチ『最後の晩餐』(1495~1498年頃)(画像=サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会所蔵/CC-PD-Mark/Wikimedia Commons

普通、食事をする時、人は向かい合って座る。

特に13人もいれば、テーブルを囲むはずだ。

それなのに、この絵では全員が同じ側に横一列に並んでいる。

まるで記念写真のように。

なぜダ・ヴィンチは、こんな不自然な構図を選んだのか?

レオナルド・ダ・ヴィンチの自画像
レオナルド・ダ・ヴィンチの自画像(推定)、1569年頃(画像=トリノ王立図書館所蔵/CC-PD-Mark/Wikimedia Commons

答えは、この食事が「普通の食事」ではないからだ。

これは、裏切りが暴かれる瞬間を描いた絵なのだ。

場面は紀元30年頃のエルサレム。

イエス・キリストと12人の弟子たちの食事のシーン。一見、和やかな夕食に見える。

しかし、たった今、爆弾が投下された。

「この中に、私を裏切る者がいる」

イエスの言葉が、食卓を凍りつかせた。

よく見ると、12人の反応がすべて違う。

驚愕する者、否定する者、隣の者と囁き合う者。

まるで波紋が広がるように、動揺が伝わっていく。

そして、左から4番目の男に注目してほしい。他の弟子たちがイエスの方を向いているのに、この男だけが体を反らし、顔を背けている。

さらに決定的なのは、彼の右手だ。しっかりと袋を握りしめている。

その中身は、銀貨30枚。

イエスを売った代金だ。