では、どうやって火をつけるのか。高原さんは「褒められたり、給料が上がったりして人が動くのは一瞬だ」と言います。本当に大事なのは、自分のやっていることが誰かに影響を与えているという手応えなのだと。
その哲学を体現する習慣があります。高原さんは毎朝6時半に出社し、その日が誕生日の社員一人ひとりに、すべて違う文面でメールを送っています。20年以上、一日も欠かさずに。「経営資源で最も重要なのは社員。大事なことから最初にやる」。だから朝一番の仕事が、社員への手紙なのです。
就任当時、ユニ・チャームの海外売上高比率はわずか1割でした。高原さんはそこから80を超える国・地域に事業を広げ、海外比率を約6割にまで引き上げました。売上高は就任時の3倍以上に膨らみ、生理用品と紙おむつで世界第3位、アジアではトップの座にあります。直近の2025年12月期は中国・アジアの事業環境悪化で減収減益となりましたが、2026年12月期は売上高1兆円超、3期ぶりの過去最高益更新を見込んでいます。逆風の中でもすぐに次の「勝ち筋」を見定めて動く。それもまた、25年間トップに立ち続けてきた経営者の凄みです。
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