「前払い」は「後払い」に飲み込まれる宿命

利用者にとって、まずはシステムの安全性・信頼性とともに、ネットワーク外部性が重要かもしれないが、次に重視されているのは「先払い」の安全神話だ。

クレジットカードの「使い過ぎ問題」を気にする人は少なくない。確かに、ついつい使い過ぎてしまい毎月「不渡り」に怯える私にはその気持ちがわからなくもない。支払ってもない商品やサービスを受け取ることを心配する国民性は素晴らしいが、経済は「後払い」によって進化発展してきた。

支払いを後に延ばすことを信用という。大学生に「信用」と「信頼」はどこが違うかと質問すると、ほぼ同じじゃないですか? と返ってくるが、経済学の領域ではそれらは明確に違うのだ。後から払っても良いよ、これが信用で、それは相手を信頼するから信用が成立する。プリペイド(前払い)がポストペイ(後払い)に飲み込まれるのは、信用を軸にする経済の宿命だ。