ハリネズミになっても安全は得られない
イスラエルは23年にハマスによる大規模な奇襲攻撃を受けたのをきっかけに、防衛体制の大幅な見直しに乗り出しました。ウクライナ戦争でみられたドローン戦の進化を受け、最新鋭のレーザー兵器の配備なども急いでいます。
ただ、最新鋭の兵器でハリネズミのように防御を固めても守りにくい地形は変わりません。ガザ侵攻やイランへの攻撃で強まった反イスラエル感情は、長期にわたりテロの温床になります。今回のような強硬策で物理的に敵を排除しても、情勢の安定や平和につながることは期待できないのです。
大規模な戦闘が勃発すると、憎しみが報復を生むという悪循環に陥り、地域の和平への歩みは10年単位で遅れます。イスラエルは、スタートアップ大国として知られ、この20年で目覚ましい経済成長を遂げましたが、この国の企業はイスラエル特有の高い地政学リスクに長く悩まされることになりそうです。


