別の感情にシフトできないと…
このように、ある感情について理解、思考、あるいは伝達することを常としている脳が、突発的に人を攻撃するというのは考えづらいでしょう。怒りなどネガティブな感情を別の脳番地に変換できる脳は、「いじめ脳」にはなりにくいと言えます。
では、こうしたコントロールができない人の脳はどうなっているのでしょうか。
決して知能が低いわけではありません。感情を脳番地に変換する以前に、あるものが枯渇している。そのせいで理不尽にも他者を攻撃するしか選択肢がないのです。
何が枯渇しているかというと、己の目的に向かって行動を起こす「動機づけ」、脳科学的に言うと「ドーパミン」です。
留意していただきたいのは、これは生まれながらの脳の「出来のよし悪し」、いわゆる「頭がいい」とか「頭が悪い」とかの話ではないという点です。
「頭が悪いから、いじめる」のではなくて、さまざまな事情により、脳が動機づけ、ドーパミンが不足しているという1つの「状態」にあると、いじめ脳になってしまうという話なのです。


