※本稿は、成田奈緒子、上岡勇二『その「習慣」が子どもの才能をダメにする』(SB新書)の一部を再編集したものです。
子どもが夏休み明けから学校に行かなくなった
×「(不登校のわが子のカウンセリングの場で)どうしたら、学校にまた行けると思う?」
○「学校のことはともかく、寝る時刻だけは守ろうね」
【エピソード】
ソウマは小1の夏休み明けから学校に行かなくなりました。しばらく見守ることにし、家で好きなように過ごさせていましたが、再登校する気配がないまま半年以上経ってしまいました。「2年生になったら行けるかと思っていたのに」と母親はがっかりしています。
不登校になってからソウマが唯一、家族以外の人と話すのがカウンセリングの場です。そこで母親は「どうしたら、学校にまた行けると思う?」とソウマにたずねました。ソウマは「知らないって言ってるじゃん!」と怒り、そっぽを向いてしまいました。
近年、不登校の子どもたちは増え続けています。2025年度の文科省の調査によると、小中学生の不登校児童生徒数は過去最多の35万3970人、高校生は6万7782人で、小中高の合計では42万人超となっています。
不登校になる子に共通する生活習慣
文科省の定義による不登校とは、要約すれば「何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因・背景により、児童生徒が登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」です。
具合が悪く、何らか診断名がついているケースは除かれているので、実質的な数はもっと多いと思われます。
私たちのところへも不登校に悩んでいる親御さんがよく相談に来られます。「からだの脳」がしっかりしていないまま「おりこうさんの脳」を育てようとすると、バランスを崩して不調を抱えがちになります。現代の子育てではほとんどの場合「からだの脳」がちゃんと育っていません。そのうえ、不登校の子は生活リズムが乱れていることが多いため、私たちはまずしっかり寝るようにお話しします。
小学生の場合、睡眠時間は最低9時間必要です。夜9時に寝て朝6時に起きるリズムが理想的です。これだけで劇的に変化することもあります。小1から学校に行けなくなり、家族に暴言を吐いたり暴れたりして大変だということで親御さんが相談に来られたことがあります。

