昆布の出し汁の驚くべき効果

あるとき、科長さんが「湯豆腐の出し汁も飲んでみませんか。おいしいし昆布だから体にもいいですよ」と言って、コップについだ出し汁をもってきてくれました。飲んでみたらなかなかいけます。

そんな経緯から、病院で食事をするときにはいつも昆布の出し汁を、ウイスキーのチェイサーとしてコップで何杯も飲むようになりました。検査数値の異変は、そのあとに起こったことです。

γ-GPTがいきなり2ケタになった理由は昆布。そうとしか考えられないのです。

昆布はカルシウムが2に対してリンが1の割合で含まれています。これが一番効率的に吸収されやすい割合です。

カルシウムばかりをとっても、吸収されないのでは意味がありません。カルシウムが吸収されれば骨も強くなります。骨粗しょう症にもなりにくいし、ちょっと転んだだけで骨折をして寝たきりになってしまうリスクも少なくなります。

肝臓に対してだけではなく、骨にもいいし、ほかにもいいことがいっぱいある食材だと思いながら、ありがたく昆布の出し汁を飲んでいます。

昆布でだしを取る人
写真=iStock.com/karinsasaki
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食事は「少し足りない」くらいがちょうどいい

牛肉もよく食べます。

若いころは3センチほどの厚さのステーキをぺろりと食べていました。さすがに年をとったら分厚いステーキは食べたいと思わなくなり、すき焼きを食べることが多くなりました。

牛肉は、高たんぱくで筋肉を作るのに必要なアミノ酸などをたくさん含んでいます。筋肉が老化するのを抑える働きがあるわけです。できるだけ筋肉を弱らせないことで、強い体を維持できます。

刺身も好きですが、魚にはDHAやEPAといった健康にいいと言われている脂質がたくさん含まれています。同じく大好きな豆腐には、植物性のたんぱく質やイソフラボンが豊富です。

栄養素を意識して食事をしたことはありませんが、結果として体にいい食生活をしてきたことになります。

養生訓』を書いた貝原益軒も、「食べたいものこそ、体が必要としているもの」というようなことを言っています。

私も、あれは体にいいとか、これは悪いといった知識、情報に振り回されることなく、今日は何が食べたいかをベースにその日の食事を決めてきました。本能の求めに従って食べてきたのが正解だったと私は思っています。

さらに、80歳を過ぎてから少食になりました。

よく行くうなぎ屋さんでも、70代のころはコース料理を全部おいしくいただけたのに、このごろは、最後に出るうな重はお土産で持ち帰ることが多くなりました。

年をとると食が細くなる。これも自然の摂理かもしれません。

ただ、お腹いっぱい食べるよりも、少し足りないくらいで抑えておいた方が、体調はいいように感じています。家に帰ったころにはお腹がこなれて、お風呂へざぶんと入り、ベッドにもぐりこめばすぐに眠りにつけます。

私の今の食事の流儀は、「食べたいものを少なめに食べる」ということです。