月10万円の取り崩しに必要な金額は…

GPIFはわが国の年金積立金を運用している機関投資家です。運用資産額は約300兆円、年金基金としては世界一。この資産を、お金をできる限り減らさず堅実に増やすために、国内株式・国内債券・外国株式・外国債券の4つに25%ずつ配分して運用をおこなっています。

運用を開始した2001年度から2025年12月末までの収益率は年4.71%、累積収益額は196.4兆円です。お金を減らさずに堅実に増やすには分散投資が欠かせません。

GPIFのように分散投資をすれば絶対に損をしないということではないですが、国内外の株と債券の4資産に25%ずつ投資すれば、年4%の利回りを比較的安定して目指すことは可能といえます。取り崩し期間中の利回り4%で考えても問題ないでしょう。

以上、老後20年間を4%で運用しながら月10万円取り崩すことを前提にするならば、取り崩し開始前までに1650万円を用意すればよいということがわかりました。なお、取り崩し時に税金がかからないようにするには「NISA」の利用は必須です。

オルカン、S&P500の目標利回りは?

ところで資産形成期間中は、取り崩し期間中よりもリスクは取りやすくなりますので、目標利回りは「4%」と固定しなくても良いかと思います。

運用利回り(リターン)は、投資先によって変わり、リスクとリターンにはトレードオフの関係があります。よって、ハイリスクな商品ばかり選んでいると、大きく値上がりする可能性もあれば、大きく値下がりする可能性もあります。

予め分散投資がセットされていて、NISAのメイン商品となっているは投資信託です。

自分のリスク許容度に合わせて投資信託を選びましょう。リスク許容度が低いのであれば、GPIFと同様の資産配分である4資産バランス型、積極的にリスクが取れるのならば、全世界株インデックス型や米国株インデックス型を選ぶという具合です。

人気の指数には、オルカンの指数である「MSCI ACWI」と米国株価指数「S&P500」がありますが、直近20年間(2006年1月〜2025年12月)の円ベースの年平均リターンはそれぞれ7.7%、10.46%となっています。あくまでも過去の運用実績なので、目標利回りとしては年5〜6%としておくのが保守的だと思います。