日本は世界で最も老舗が多い国
リトアニアはもともと技術が高く、ソ連に支配されていた頃も工業製品の製造をやっていたので技術者の層に厚みがあり、教育体系も割としっかりしている。
若者は地元の賃金が安いので、多くがイギリスに出稼ぎにやってくるが、英語だけではなく他の言語にも堪能で、ドアの修理人などが大卒の理系の人だったりする。
しかも非常に興味深いことにイギリスではITの技術者も手に職系の分野として考えられるので金融やコンサルティングに比べると社会的地位が低くなってしまう。その結果アメリカに比べると実はイギリスはITの技術系の層が大変薄いのである。
また日常生活においても電子工作やコンピューターに興味があると言う人はアメリカや日本に比べると少ないように思う。
日本は東アジアの中では例外的に手仕事や技術、工業を尊ぶ文化のある国だが、これは古来、地理的、気候的な条件が不利なため、創意工夫が必要であったのが関係あると思う。島国で耕作地も少なく動物もあまりいないから狩猟や交易では暮らせない。
さらに日本は歴史的に政権が工業や手工業を重んじ、取引の仕組みを作ってきたのも大きい。非血縁者により「疑似家族」を作り、親方から弟子に技術を継承する文化があるのも重要である。他のアジア圏はこれが薄い。
だから老舗が極端に少ない。日本は組織としての仕事に強みがあり、技術が継承され、世界で最も老舗が多い国である。
途上国で漫画や文学が発展しない理由
今考えるとこれは地震や台風による死亡率の高さが関係していたのだろう。身内が死亡した際に非血縁の関係に頼るのはリスク回避となる。これは先ごろの震災で実感した方も多いのではなかろうか。
「疑似家族」を作れないアジアの国は韓国が典型的である。韓国の血縁による排他性は日本人の想像を凌ぐ。
また資格職や支配者的仕事重視も血縁社会だからである。血縁者以外は信用できないので、資格で自分の地位の安全を保ったり、支配者になって権力を独占しなければならない。
途上国で漫画や文学が発展しないのもこれが原因である。身分が不安定なので芸術をやる余裕がない。
子供向けサービスを通してその国を観察すると、親が子供に望む生活スタイルや好まれる肩書き、職業、教育がわかり、その社会の本質が見えてくるのであるが、日本はまだまだ潜在力が高い国だということがおわかりだろうか。
本書にはこれら日本の強みのほか、欧州の移民問題や中国の脅威など、日本が置かれた状況を認識するための全40編が掲載されています。是非ご一読ください。


