集団の場には地雷がいっぱい
となると、社長にウケがよかったとしても、それを妬む人間もいる。あるいは、会社の問題点をズバリ指摘したことにより、“反体制派”と思われてしまうこともあるだろう。
だったら、適当にやり過ごせばいいのだ。
ここまでの私の発言と矛盾するかもしれないが、それだけ集団の場というのは、落とし穴、地雷が数多く仕込まれていると考えるべきなのである。
実際、私も数えきれないくらいの記者会見に参加してきたが、自分が本当に聞きたいことは、そうした場ではまず聞かない。
せいぜい心のなかでは「しょうもな」と思うことを、本心を隠して質問するくらいである。ライバルのジャーナリスト連中に、タダで手の内を明かす必要などこれっぽっちもない。
まして、いわゆる「コタツ記事」が氾濫しているいま、誰の発言、どの媒体など関係なく、あっという間にヴァリューのある発言はニュース化されてしまう。
場の意味合いを考えず、どこでも“ジャーナリスト精神”を発揮する人間は、記者の鑑どころか、単なるお人好しだ。こんな構えでは、この世界で生き抜くことなど絶対にできない。
「コネ社会」で有力者とつながる方法
その代わり、大事にすべきなのは1対1のチャンスである。
たとえば、セミナーや講演会に出席したら、質疑応答では何も言わず、その代わりアフターパーティーなどで、必ず自分がつながりたい人間にアプローチする。
そして、チャンスがあれば、その日、相手が話したことについて質問をする。そして、何とか次につなげる。これが一番大事なことなのである。
よく日本は「コネ社会」だと言われる。誰か有力者とつながっている人は、いろいろと便宜を図ってもらえる反面、何もない人にはチャンスすら与えられない、と。
だが、たとえば「自由とチャンスの国」アメリカなど、日本とは比べ物にならないくらいコネ社会国家だ。
「ニューヨークに行けばチャンスがある」などというフレーズが、「アメリカンドリーム」という言葉とセットで語られることがある。ニューヨークに行けば、たしかに有名人、実力者とつながるチャンスは、他の地域に比べれば多くあるだろう。
だが、成功するチャンスをつかめる人など、ほんの一握りもいない。なぜなら、名家の出、富豪の子息、大物政治家の2世たちが、すでにわんさとチャンスの束を独占してしまっているからだ。
無論、そうした連中とつながりが持てれば、当然、頭角を現すチャンスも広がる。だが、彼らの“入部チェック”は鬼のように厳しい。

