「身の丈」に対してシビア

「いつの間にか富裕層」となるかたはコストだけではなく周囲とのつながりも大切にする傾向にあります。自分だけではなく家族の使いやすさもふまえて購入を検討します。

自分だけでなく、家族にとってもよい買い物かどうか。

彼らにとって車の価値は、「生活水準をあげられること」ではありません。あくまで、今の生活の満足度を維持できることにあります。

Bさんが、軽自動車やコンパクトタイプ、場合によっては中古車を選ぶ理由はいたってシンプルです。

「必要ないから。いいなとは思うけど、運転に自信があるわけではないし。普段使いもしづらいから」

彼らは「見栄を張らないから軽を選ぶ」というより、あくまで車を普段の生活や体験の延長線上にある道具と考えており、資産とは考えていません。自分たちの「身の丈」に、ある意味シビアであるとも言えます。

“高級車”は「税金・保険料・燃料費」が高い

選ぶ車種が変われば、家計にも違いが表れます。例えば、車であれば、以下のような維持費が必要となり、車種によって水準が変わるためです。

① 税金(購入時・毎年・車検時)
② 保険料(毎年)
③ 修繕費用(数年に一度)

車の税金には、持っている間毎年納める「種別割」というものがありますが、排気量が大きくなるほど高くなるしくみになっています。加えて、車検の際に納める「自動車重量税」は基本的に車体が大きく重いほど高くなるしくみとなっています。「エコカー減税」のように、燃費のいいものであれば優遇されるしくみもありますが、高級車はこういった要素が不利な方向に働きやすく負担が増えがちです。

また、一般的に高級車は自動車保険料も高くなる傾向にあります。盗難のターゲットとなりやすいうえに修理費用も高くなりやすく、リスク評価が高くなります。結果的に車両保険の保険料水準が高くなるのです。

さらに、燃料費も高くなります。車体が大きいうえ、快適性や走りを重視すると1回の燃焼量が多くなり、燃費は不利となります。さらにハイオク指定となるとガソリン単価も高くなります。

ガソリンスタンドの給油機
写真=iStock.com/shirosuna-m
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車の購入後にかかるコストはそのボリュームが大きいほど、知らないうちに家計の平均支出額を底上げし、お財布には大きな穴となるケースは珍しくありません。