リセールバリューを意識しすぎると“窮屈”に

Aさんはリセールバリューを意識されていましたが、確かに乗用車は、円安や特定モデルの人気を背景に、購入時より高値で売却できるケースがあります。例えば、前述のアルファードやランドクルーザーが挙げられます。様々なランキングをみると、そのほかにも、ランドローバーやレクサスなども比較的高いリセールバリュー(残価率)があるとされています。

(参考:ユーカーパック「リセールバリュー・残価率 ランキング」Gulliver「5年落ち リセールバリューランキング」

ただし、その多くは市場環境や需給に左右される不確実な要素が大きく、再現性のある収益とは言いにくい点には注意が必要です。

リセールバリューへの意識は使い方にも影響を与える可能性があります。実際、Aさんは購入後、リセールバリューを気にするあまり、妻や家族にも使い方を厳しく指定していました。

「少しでも汚したり、傷をつけたらリセール価格が下がって怒られる」

結果として、家族でお出かけする際も妻や子どもはAさんの顔色をうかがうように。奥さまは、安心して車に乗れなくなってしまったそうです。

もちろん、車そのものが好きで、家計に無理のない範囲で選んでいるのであれば、高級車が悪いわけではありません。重要なのは、車が「見栄」や「他者からの評価のための資産」になっていないかどうかです。

“軽”に買い替えたBさんの例

一方、「いつの間にか富裕層」となるかたの思考は異なります。

実際の相談者の例を挙げると、まず、コスト意識が高いかたが多く、車についても日々のランニングコストを意識して検討されています。そのため、選ぶ車は中古車も含めて、燃費の良さを重視されるかたが多いです。

具体的にはヤリスやフィット、ノートなどのコンパクトカー、シエンタやプレマシーなどの小さめのミニバンや軽自動車などがあげられます。いずれも国産車です。

駐車場の軽自動車専用スペース
写真=iStock.com/tomoya murakami
「いつの間にか富裕層」になる人は“軽”を選ぶという(※写真はイメージです)

例えば、私のもとに相談にこられ、今年「いつの間にか富裕層」となった52歳の会社員のBさん(仮名)。これまでは中古で買ったシエンタに乗っていましたが、最近購入したのは、軽自動車でした。子どもが大きくなり、送迎などが不要になったことがきっかけの買い替えです。

夫婦共働きで家計にもある程度のゆとりがありましたが、Bさんが選んだのは高級車でも外車でもありませんでした。