答え方に「品格」が出る
年末年始、帰省やパーティーなどで多くの人と顔を合わせる機会が増えます。
そこで悩ましいのが、久しぶりに会う親戚やママ友からの、デリカシーのない質問です。
「家賃はいくら?」「ご主人の会社は?」「まだ結婚しないの?」
雑談の相手は、必ずしも品の良い人ばかりとは限りません。土足でプライベートに踏み込むような質問をされた時、その人の「育ち」と「守備力」が試されます。
答えにくい質問に「嫌な顔を見せない」のが育ちがいい人の証。とは言え、咄嗟にどう返していいのか焦ってしまい、また、関係が壊れるのを恐れて、言いたくない質問に答えてしまうこともあるでしょう。しかしそれは決して知的とは言えません。
不用意に答えれば嫉妬や対立を生み、嘘をつけば後の信頼に関わります。
どう対応するのが正解でしょうか?
相手に恥をかかせず、かつ自分の領域には一歩も踏み込ませない。
本稿では、そんな「ロイヤルな雑談術」の極意をお伝えしたいと思います。
「おたくのお子さん、お受験は?」
この季節ありがちなのが、ママ友や親戚からの「お受験するの?」という質問。
一流とそうでない人の差は、答えたくない質問をされたときの“答え方”に表れます。
三流は、“反射”で答える
言いたくないのに、相手の押しに負けて「○○中学を考えていて……」と情報を漏らしてしまい、後で「なんで言ってしまったんだろう」と自己嫌悪に陥る。これは相手に主導権を握られ、弱みを見せている状態です。
また、とっさに「受験なんて全然!」と嘘をつくのも三流の答え方。
受験は隠し通せるものではありません。後々バレた時に、「あの人、嘘をついていたわね」と、合格の事実よりも「嘘つき」というレッテルが貼られ、信頼関係が崩壊します。
“とっさの反射”で答えてしまうのは、知的な対応とは言えませんね。
二流は、肯定も否定もしない
「今、本人が伸びる環境を探しているところなんです」
「これから両親の意見も聞こうと思ってます」
この返し方は、“反射”で出るものではありません。答えたくないことは言っていないし、嘘もついていません。
この答えを聞いて、不快になるひともいないでしょう。
実はかなり「上級者」の回答ですが、“パーフェクト”とは言えません。
なぜか。それは、相手に“突っ込まれるスキ”を与えているからです。
「環境を探している」といえば、「それはどこなの?」「やっぱり塾に行ってるんでしょ?」、「両親の意見を聞く」といえば、「あなたはどう思ってるの?」「ご主人は?」と聞かれるかもしれません。
こうした曖昧なで回答は、相手の好奇心を鎮火しきれないのです。
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