手帳は、とんでもない可能性を秘めた道具
手帳に目標を書いている人はまだまだ少ないようですね(図20)。これははっきり言っておきましょう。毎日開く手帳には目標を書くべきです。目標が達成できない最大の理由は何だと思いますか。それは、目標を忘れてしまうからなのです。では忘れないようにするにはどうすればいいか。1番いいのは手帳に書いておいて毎日見返すこと。これに勝る方法はありません。
それから、目標の締め切り。こちらも年収にかかわらず設定している人は少ないようですが(図21)、やはり期限は決めておいたほうがいいでしょう。
ただし、それが期限までに達成できなくてもあまり気にする必要はありません。達成できなかったことをいつまでも悔やんでいたら、そのうち目標を立てること自体が嫌になってしまいます。達成できなかったときはその原因を明らかにして、それを踏まえた新たな目標を設定すればいいのです。その意味で、目標だけでなく、その達成のために何をすべきかを書き込み、目標に対する結果を反省することが大切です(図22・23)。
やりたいことリストをつくっている人は年収1200万円以上38.3%、400万円台25.4%(図24)。年収の高い人のほうが多いのは納得できます。これも目標と同じで、手帳に書いて毎日見直していれば、実現する確率は間違いなく上がるのです。
私の手帳にはやりたいことが、常に500個くらいリスト化されています。誰に迷惑をかけるわけでもないのですから、いくら数が多くても遠慮することはありません。それで、実現したものには「達成ハンコ」を押していく。そのたびに、やればできるという自己効力感が増し、その自信がまた次のやりたいことを実現させる力になるのです。
手帳をじっくり見返す時間をとっている人は年収1200万円以上が37.3%に対し、400万円台が26.0%(図25)。また、手帳を見ると1年間の自分の成長が見えるという人は、年収1200万円以上41.7%に対し、400万円台は29.0%(図26)。やはり年収が高い人ほど、手帳に書いたらそれで終わりではなく、それを見直して自分の成長の糧にしているのでしょう。そういう手帳の使い方を知っているから、仕事ができて収入も多いと言い換えてもいいかもしれません。