収入に関係なく、9割の人がスケジュール管理のために手帳を使っている。しかし、「前倒し進行」「午前中の使い方」「TODOリスト」などその中身は年収によって大きく差があるのが現状だ。“そこそこ”で終わる人と、大活躍できる人の分岐点を徹底分析する。
【調査概要】gooリサーチと共同でインターネットを通じて調査を行い、個人年収が400万円台と同1200万円以上のビジネスマン各420人より回答を得た。調査期間は2011年8月23~24日。
アナログとデジタルの二刀流
スケジュール管理に関しては、積極的にITツールを利用すべきだと思います。とくにプロジェクトで仕事をしている人は、グーグルカレンダーなどをネット上で共有し、スマートフォンでも見られるようにしておけば、電車で移動している最中でも、メンバー全員の最新の予定を確認することができる。こんな芸当はアナログの手帳では無理です。
年収1200万円以上では、スケジュール管理をPCでやっている人が5割弱。スケジュールをデジタルで公開、共有している人は3割弱。PCとスマートフォンを連携させている人も4割近くいます(図14・15・16)。私が指摘するまでもなく、すでに仕事のできる人たちは、ITツールを上手に取り入れているようです。
ただし、今日誰とどこで会ってどんな話をしたというようなことをさっと記録するのは、アナログ手帳のほうが便利でしょう。グーグルカレンダーでチェックするのは十中八九、現在か近未来の予定であって、わざわざ数カ月前、数年前の画面を見返すようなことはしません。
ところがアナログ手帳を見返すと、半年前のこの日に何をしてどうだったかがわかるのです。1年前はこんな人と会っていたのか。3カ月前にはこんなことで悩んでいたんだ。そういうことを踏まえたうえで、あらためて現在の自分を見ると、その時点から今日まで自分がどれほど成長したかがよくわかります。同時に、次にやるべきことの輪郭もはっきりしてくる。これこそが手帳の醍醐味なのです。