子どもから「お金持ちになりたい!」と言われたらどう答えるべきか。元外資系投資銀行トレーダーで投資家の池澤摩耶さんは「私はものすごく健全な夢だと思う。親がやるべきは、子どもの夢に対し真剣に対話をしていくことだ」という――。(第3回)

※本稿は、池澤摩耶『子どもを人生ゲームの勝者にする最強マネー教育』(光文社)の一部を再編集したものです。

黒板に将来の夢を描く子ども
写真=iStock.com/takasuu
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「将来の夢がお金持ち」は健全である

「将来の夢は?」と聞かれて、「お金持ちになりたい!」と答える子どもたち。

以前は、そんな言葉を聞くと周囲の大人たちは苦笑いをしたり、「もっと人の役に立つ夢を持ちなさい」とやんわり否定する場面も少なくありませんでした。

でも私は思います。

「お金持ちになりたい」って、ものすごく健全な夢だと。

自由な人生を送りたい、大切な人に好きなことをさせてあげたい、叶えたい夢を叶えられるだけの力がほしい。そんな気持ちがあるからこそ、お金という道具を手にしたいと思う。それは人としてごく自然で前向きな願いです。

そして、そうした個人の素直な欲求が、経済を元気にしていく原動力でもあるのです。

では、親としてそんな「お金持ちになりたい子ども」をどう支えたらいいのでしょうか?

一番大切なのは、「否定しないこと」。

子どもが「将来はお金をたくさん稼ぎたい」と言ったとき、「下品」とか「欲深い」と決めつけてしまうと、その芽はつぶれてしまいます。