「股関節の可動域を広げて、骨盤からずれたり、浅くなってしまった大転子(だいてんし:脚の付け根の骨)の位置を正常に戻します。全身のバランスを整え、下半身のうっ血解消にも効果があります」

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O脚ぎみの子に、そのほかに取り入れたいトレーニング

2つ目は、「ひざ締め屈伸運動」。O脚の人はひざがくっついていないので、両ひざをくっつけてそのまま腰を落とし、今度はゆっくりとひざを伸ばす。両ひざが離れないように注意しながら、屈伸を繰り返す。これを20回1セットとして朝晩2セット行う。

「軽度のO脚であれば、これをやるだけでも改善されますし、O脚の予防にもなります」

3つ目は、足指の踏ん張る力を修復する「グーパーリハビリ運動」。足の親指を手の中指、薬指、小指の3本で握り、手の親指の付け根を足の親指の付け根の後ろに当て、内側に曲げたり、回したりする。これは片足5分ずつ行う。

「子供であれば治りも早い。何もせずに放置すれば、ますます体のバランスが悪くなり、あちこちに支障が出ます。足の問題と健康は切り離して考えられがちですが、決して切り離すことはできません。子供にもそれをしっかり意識させるべきです。子供の健康を守るのは親しかいないのですから」

笠原 巖(かさはら いわお)
横浜市戸塚区にあるカサハラフットケア整体院と笠原接骨院の院長。40年にわたり、初検だけで10万人以上の足を診察し、足裏の異常が引き起こす不調の治療を行う。著書に『お母さん! 子どもの足が危ない!』(宝島社)、ほか多数。
(コダシマアコ=イラストレーション)
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