忠誠心を植え付ける戸籍という装置
では、明治の日本が近代化を推し進める一方で、それとは逆行するかに思える「家」にこだわった理由とは何か。
まず、日本が「近代国家」として存立していくにあたり、「国民」の境界線を明確にすることが不可欠であった。そして国民一人一人が国家に対する忠誠――それはまた天皇に対する忠誠であった――を重んじるように教化せねばならない。
ここから先は無料会員限定です。
無料会員登録で今すぐ全文が読めます。
プレジデントオンライン無料会員の4つの特典
- 30秒で世の中の話題と動きがチェックできる限定メルマガ配信
- 約5万本の無料会員記事が閲覧可能
- 記事を印刷して資料やアーカイブとして利用可能
- 記事をブックマーク可能
