転職面接で、第一印象を良くするにはどんな工夫をするべきか。アナウンススクール代表の松下公子さんは「履歴書に貼る証明写真の時点で、第一印象は大きく変わる。無表情で撮影する人は多いが、それでは逆効果だ」という――。
※本稿は、松下公子『逆転転職 未経験・異業種からでも選ばれる! 共感ストーリー戦略』(WAVE出版)の一部を再編集したものです。
履歴書の証明写真で印象が決まる
履歴書に貼る証明写真は、ただの「顔写真」ではありません。それは、あなたがどんな人で、どんな雰囲気をまとっているか――つまり「第一印象のすべて」を伝える名刺のような存在です。
とくに異業種転職では、実績や専門性だけでなく、「人として好感を持てるか」「この人と働きたいと思えるか」といった直感的な判断も重視されるため、写真の印象が選考に与える影響は想像以上に大きいのです。その中でも、重要なのが表情です。とくに「笑顔」は、写真を見る相手に対して親しみや安心感を与える大切な要素です。
このように言うと、「え? 履歴書の写真って笑っていいんですか?」と聞かれることが多いです。いわゆる「証明写真」は真顔の無表情で写る人が多いですが、私は笑顔で撮影することをおすすめしています。
私たちが初対面の人に抱く印象の多くは、「話している内容」ではなく、「見た目・声・表情」などの非言語的要素に左右されます。このことを示すのが心理学者アルバート・メラビアンによる「メラビアンの法則」です。彼の研究によると、初対面の印象を構成する要素の割合はごらんの通りで、約55%が視覚情報(見た目・表情)によって決まるとされています。
つまり、人は会話の中で相手を判断するとき、話している「内容」よりも「見た目」と「声」のほうを重視しているということなのです。

