死後の手続きをスムーズに進めるためには、親子で準備しておくことが肝心。親がやっておくべきこと・子どもが把握しておきたいことがこの記事ですべてわかる!

身辺がすっきりして今の生活もラクになる

生前整理は、元気であればあるほど取り組みやすいものです。死から遠いほうが深刻にならずに考えられますし、ゆっくり考える時間も取れます。

とはいえ、死後に関する話題、とくに遺産相続の話は、子どもから親には切り出しにくいものです。「あんたには迷惑かけないから」の一言で終わらせようとしたり、「そんなに早く死んでほしいのか」と怒り出したりする親もいます。終活セミナーのレジュメやエンディングノートを実家にさりげなく置いてきたりして、何とか親に気づいてもらおうと苦労する人もいるようです。

高齢の親に生前整理をしてもらうには、いきなり財産の話から入るのではなく、病気や介護、お墓の話から入るのがおすすめ。たとえば、「うちの先祖代々のお墓は誰が見ているんだっけ」といった会話で情報を聞き出しつつ、「お母さんはどんなお墓に入りたい?」など、本人の希望を聞いてみてはいかがでしょうか。もう少し踏み込めそうなら、「もしお母さんが入院して治療費が必要になったとき、どこからお金を出せばいいか考えておいてほしい」などと、困った状況になる可能性を伝えて、考えてもらうきっかけをつくるのも一つの方法です。

親子で協力して万が一の事態に備えることができるよう、「生前整理チェックリスト」をこの上に掲載しました。この順番通りに進める必要はありません。今からできることもたくさんあるはずですから、ぜひ活用してください。

本人の死後に家族が必要とする情報は、エンディングノートに記入しておくのがおすすめです。2ページ目以降には書き込み式シートを掲載しましたので、残すべき項目の参考にしてください。家族以外の人に見られる可能性もあるため、金額や暗証番号、パスワードまで書いてはいけません。また、財産の分け方なども書くべきではありません。エンディングノートに法的拘束力はありませんが、争いの原因になってしまうことがあります。

エンディングノートに書くべきことは「要望」よりも「事実情報」です。たとえば、「葬儀はしなくていい」や「○○葬で」といった要望を書き、家族がその通りにした場合、あとで親戚に責められたり、自宅に弔問客が訪れて対応に追われたりする可能性があります。それよりも、葬儀に必要な情報である「訃報連絡先」を残しておいたほうが、家族は助かります。

生前整理を進めると、身の回りがすっきりして、むしろ「今の生活」がラクになることもあります。不要な契約や保険を見直すことで節約にもなるのです。残りの人生を楽しむためにも、できることから着手していきましょう。