いい介護施設とダメな介護施設を見分けるポイントは何か。介護施設を運営する林直樹さんは「料金だけでなく、施設内の臭いや入所者の表情に注目してほしい。いい施設を見抜く4つのチェック項目があるので参考にしてほしい」という――。

※本稿は、林直樹『介護現場から生まれた 認知症の人に伝わるすごいひと言』(日刊現代)の一部を再編集したものです。

介護施設
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ダメな老人ホームは「臭い」に表れる

施設を選ぶとき、最初に考えたいのは「その人に合ったサービス種別かどうか」です。

たとえば、医療的なケアが必要な場合は、介護老人保健施設(老健)や介護医療院といった医療体制が整った施設が候補になります。一方で、できるだけ費用を抑えたい、認知症に特化したケアを受けたいという希望がある場合は、グループホームなどが選択肢にあがります。

サービスの種別を踏まえた上で、実際に見学する際には「現場の空気」をしっかり感じ取ることが大切です。以下に、施設選びの際にとくに確認しておきたいポイントをいくつか紹介します。

1.施設内の「臭い」に注目する

少し意外に思われるかもしれませんが、施設内の「臭い」は大切な確認ポイントの一つです。

私たちの施設でも、清掃はとても大切な仕事の一つとして挙げられます。とくにトイレ周りの臭いは、衛生管理が行き届いているかどうかの目安になります。見学したときに不快な臭いが強く感じられる場合は、日常的な清掃やケアの質に課題がある可能性が高いでしょう。