古古古米はにおいが強く カルローズ米はほぼ無臭
米価格の高騰から政府備蓄米の放出が決まり、令和3年産のいわゆる「古古古米」が店頭に並ぶようになった。「5kg4000円超の銘柄米は家計を圧迫する。安価な備蓄米はありがたい」と歓迎する声がある一方で、「長期間倉庫で保存されていた米がおいしいはずがない」と否定的な見方もある。
これだけ話題になっている米だ。「試してみたい」と思っている方もいるのではないだろうか。ただ、物価高騰の折、安価な米で満足できればそれに越したことはないが「5kg単位で買って口に合わなかったら」と考えると躊躇してしまう。そこで本誌編集部では銘柄米と備蓄米、それに輸入米の3つを種類を隠した状態で食べ比べ、それぞれを言い当てられるかを検証した。
今回、実験のために用意したのは以下の3種類。いずれもアマゾンで調達した(価格は購入時のもの。すべて5kg入り、実験日は2025年8月4日)。
①新潟県産コシヒカリ(25年産、精米日:25年7月28日)5500円
②カリフォルニア州産カルローズ米(25年4月輸入、精米日不明)4980円
③古古古米(複数原料米ブレンド、21年産、精米日:25年7月下旬)3280円
生米の状態で確認すると、最もにおいが少なかったのはカルローズ米だった。中粒種で、粒はやや大きく細長い。国産の2種はいずれもヌカのにおいが残るが、古古古米のほうがやや強め。また見た目にも違いがあり、ブレンドのためか古古古米は緑や赤っぽい粒があり、他の2種に比べると全体的にやや黄みがかっていた。
これらの米を東芝製炊飯器(RC-10MSL)3台にそれぞれ入れ「本かまどコース」で2合ずつ炊飯。洗米は同じ回数・同じ手順で行ったが、事前に水に浸す工程は省略した。炊き上がり(55分)後は進行係が別室で茶碗によそい、種類を伏せた状態で参加者に配膳。1種ずつ試食し、3種を食べ終えた段階で「1番、2番、3番」の米がどの種類かを用紙に記入した。
試食には、本誌編集部から2名(30代男性・30代女性)、食をテーマにした雑誌「ダンチュウ」編集部から1名(20代男性)、本誌ライターとカメラマン各1名(ともに50代男性)の計5名が参加。食の嗜向にばらつきがあるメンバーを選び、いわゆる「米通」に偏らない構成とした。
コシヒカリは誰も間違えなかった
いよいよ実食。まず、1番の米が配膳された。米は銘柄や種類によっても、炊飯器や炊き方によっても、味は変わってくる。最初に口にする米はよくも悪くも、判断の基準になる。
見た目には艶々した感じはない。お互いに先入観を与えないよう感想こそ言わないが、一口食べて誰ともなく出た声は「まあまあ」「はいはい」というもの。自宅で食べている米とは明らかに違うが、まったく馴染みのない味でもない。やや硬めでぽそっとしているが、これは水加減や炊き方によるものかもしれない。もしこれが古古古米であれば、世に言われている食べにくさは感じられない。
次に2番の米。口にした瞬間、明らかな違いを感じた。誰ともなく「あっ」と察しがついたような声や「ああー」と納得したような声が漏れた。個人的(本誌ライター)には心の中で思わず「うまっ」と声が出た。他の4人も小さく頷いたり、わずかに表情をほころばせたりしていた。
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