自分は人からどう見られてるのか、自分は人をどう見ているのか。自分を見る目、他人を見る目をめぐる人間関係の悩みはつきない。「人の目がどうしても気になる」あなたに、哲学者の野矢茂樹氏、元結不動密蔵院の名取芳彦住職、さらに著作家の永江朗氏がお答えします。(内容・肩書は、2017年9月18日号掲載時のままです)

Q1.なぜ私は、上司や部下の目が気になるのか?

しょうがないですよ。人間ってそういうものだもの。例えば、表通りをチンパンジーのように腰を落としてひょこひょこ歩くこと、できますか?

歩くときでさえ、私たちは人の目を気にしてるんですね。とりわけ上司や部下の目が気になる。それも、しょうがないことです。だって、多くの会社では仕事の成果だけではなく、どんなふうに仕事しているのかも、評価の対象になりますから。とにかく真面目に一所懸命やってますってとこを見せておかなくちゃいけない。

(イラストレーション=村越昭彦)